「誰かの生活が、少しだけ楽になる」デザイン:RAKUNECK誕生秘話

「誰かの生活が、少しだけ楽になる」デザイン:RAKUNECK誕生秘話

飯泉雅俊氏がプロダクトデザインの道を志したのは、子どもの頃のモノづくり体験にさかのぼります。プラモデルを組み立てたり、家電を分解したり。「どうすればもっと使いやすくできるか?」と考えるのが自然と楽しかったといいます。その延長で大学では工業デザインを学び、2003年、スマホアクセサリーや家電を手がけるメーカーに入社。以来20年以上、日常の中で役立つ製品をつくり続けてきました。

キャリアを重ねる中で最も影響を受けたのは、「ユーザーのリアルな声」でした。製品に対する「ここが便利」「ここがちょっと使いにくい」というフィードバックを受け取ることで、デザインは見た目だけでなく「実際の生活でどう使われるか」がすべてだと気づいたそうです。RAKUNECKの開発でもその哲学は貫かれ、試作を重ねるたびに自ら使用し、「本当に快適か」を自問する作業を繰り返しました。

飯泉氏のデザインに対する哲学は明確です。「機能美を追求すること」。美しいだけの製品に意味はないし、機能だけでも人の心は動かない。だからこそ、RAKUNECKには「見た瞬間にいいと思えて、使った瞬間に楽になる」という、両面からの価値が同居しています。この姿勢に最も影響を与えたのが、ドイツのデザイナー、ディーター・ラムスの提唱した「良いデザインの10か条」でした。その中でも「デザインはできる限りシンプルであるべき」という思想は、RAKUNECKにも色濃く反映されています。

実績としても、飯泉氏は日刊自動車新聞「アクセサリー大賞」やLINEヤフーの「PARTS OF YEAR」など、複数の賞を受賞してきましたが、「誇れるのは賞ではなく、誰かが毎日使ってくれていること」と語ります。印象に残っているプロジェクトを尋ねると、軽量かつ強度のあるカーボン素材を使ったスマホケースを挙げてくれました。デザインと機能を高度に融合させ、ヒット商品となったその経験は、RAKUNECKにも受け継がれています。

飯泉氏が目指すのは、「生活の質をちょっとだけ上げてくれるデザイン」。主張しすぎず、でも確かに効いている。そんな製品を生み出すためには、ユーザーの声を聞き、課題を見逃さず、見た目と使い心地を両立させる覚悟が必要です。「目立たなくても、誰かの役に立っている」。その一言が、デザイナーとして最も嬉しい瞬間なのだと語ってくれました。

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