湯川氏の整体メソッドが導いた設計思想:RAKUNECK誕生秘話
RAKUNECKは、理学療法士で整体師の湯川国俊氏の監修のもと、整体現場での知見と臨床的メソッドに基づいて開発されました。その中核にあるのが、「運転中の正しい姿勢を保つことが、疲労の蓄積を防ぐ唯一の方法である」という明確な信念です。湯川さんが20年以上にわたるリハビリ現場で見てきたのは、「自分では正しいと思っていた姿勢」が、実は身体に大きな負担を与えていたという現実でした。
人は運転中、思っている以上に長時間同じ姿勢を維持し続けています。その結果、筋肉が緊張したまま固まり、血流が悪くなり、疲労が回復しにくい状態に陥ります。さらに、自己流の「楽な姿勢」は、一時的には快適に感じられても、背骨が本来の位置からずれ、結果として腰や肩、首に無理な力をかけてしまいます。湯川さんは、「正しい姿勢とは姿勢の美しさではなく、骨と筋肉の負担が最も少ない状態」と語ります。
RAKUNECKが目指したのは、その正しい姿勢を「自然に保たせてくれる構造」です。特に重要なのが、首の角度と背骨の軸が一直線に近づくようサポートすること。猫背や前傾姿勢になれば、頭の重みは腰や肩にのしかかり、疲労の原因になります。クッションが背骨をニュートラルな状態に保てるよう調整されたRAKUNECKは、無意識のうちに姿勢を正し、負担を分散してくれるのです。
また、運転中は無意識に首や肩の筋肉に力が入っています。前方を見続けたり、ミラーを確認するたびに、首は細かく動いているのです。さらに加減速やカーブによる揺れも、実は首や頭にとっては大きなストレスです。RAKUNECKはそうした動きにも対応できるよう、フィット感と柔軟性のバランスを緻密に設計。湯川氏の整体メソッドに基づき、「必要な支えはしっかり、でも動きを邪魔しない」ことが徹底されています。
姿勢の崩れは一瞬ですが、疲労はじわじわと蓄積します。運転直後には何も感じなくても、数時間後や翌日に肩こりや腰痛となって現れる。湯川氏はそれを「慢性疲労の予兆」と表現します。そしてその予兆を未然に防ぐために、RAKUNECKの形と支え方のアプローチは作られました。
正しい姿勢で運転すること。それは疲れないだけでなく、集中力や安全性を保つうえでも欠かせない条件です。RAKUNECKはその条件を整える、身体にとって最も信頼できる「静かな先生」のような存在を目指しています。