湯川氏が明かす他の対策との違い:RAKUNECK誕生秘話
「座り心地の良いシートだから、運転の疲れも少ないはず」
そう考える人は少なくありません。しかし湯川国俊氏は、それが大きな誤解であると断言します。なぜなら、多くの「高性能シート」や「腰用サポート」が注目するのは、あくまで座面や背もたれ、つまり骨盤から下、腰まわりのサポートに過ぎないからです。
実際、レカロやブリッドといった高級バケットシートは、腰のホールド性や体幹の安定性には非常に優れています。ランバーサポートやクッションでも、腰痛対策として一定の効果は認められます。しかし湯川氏が見てきたのは、それでも「首が痛い」「肩がこる」と訴える数多くのドライバーの姿です。
「なぜ腰ではなく、首・頭が疲れるのか?」
それは、運転という行為そのものが「見る」ことを中心に構成されているからです。ミラーを見る、周囲を確認する、視線を素早く動かす。こうした動作には、首や頭の微細な運動が必ず伴います。そして車の加減速や横揺れは、常に頭部を不安定にし、それを支えようと首と肩に過剰な負荷がかかるのです。
さらに、よくある市販のゴムベルト式ヘッドレストは「位置がズレる」問題を抱えています。湯川氏は、「ヘッドレストがズレた状態で使い続けることこそ、疲労蓄積の元凶」と警鐘を鳴らします。位置がズレるたびに支点が変わり、筋肉が緊張し直す。これが「気づかぬうちに溜まっていく疲れ」の原因になるのです。
RAKUNECKが他の製品と決定的に異なるのは、首・頭・頸椎に特化したサポート設計が、湯川氏の整体メソッドに基づいて「人の疲れ方そのもの」にアプローチしている点です。つまり、「見た目が整っている」や「触感が良い」だけではなく、「構造的に疲れが出にくい」を目指した根拠ある設計がなされているのです。
たとえば、市販のネッククッションは「柔らかさ」や「高さ」を重視しますが、それらが必ずしも支点として理想的とは限りません。むしろ柔らかすぎて首が沈みすぎたり、硬すぎて圧が分散できなかったりと、結果として不自然な姿勢を誘発することさえあります。RAKUNECKは、首の自然な角度と骨格バランスを基準に設計されており、特定の一点ではなく、首から後頭部にかけて「面で支える」設計を採用しています。
このようにRAKUNECKは、他のどの製品とも異なる、「疲れの根源」に対する解決策を提示する存在です。湯川氏は「これはただのアクセサリーではなく、姿勢医学に基づいた身体のサポーター」と表現しました。