支えすぎず、沈みすぎない「ちょうどいい」:RAKUNECK誕生秘話

支えすぎず、沈みすぎない「ちょうどいい」:RAKUNECK誕生秘話

RAKUNECKに採用されたクッション素材は、ただ「柔らかさ」を追求したものではありません。それは、湯川国俊氏の整体メソッドにおいて「支えとは力ではなく分散である」という考えに基づいて選ばれた、戦略的な柔らかさです。湯川氏は、理学療法士として25年以上にわたり、さまざまな体型・筋力・疲労状態の患者を診てきました。その中で導き出されたのが、「首と頭において最も負担をかけないクッションの条件」でした。

その条件とは、低反発素材であること、しかし沈み込みすぎないこと。柔らかすぎるクッションは、頭が深く沈み込みすぎて支えにならず、揺れや振動に対して首の筋肉が余計に力を使ってしまいます。一方で硬すぎるクッションは、頭や首の丸みにフィットせず、接触面が少なくなることで点で支える構造になり、局所的な疲労を招きます。RAKUNECKが採用したのは、適度な弾力を持ちながら、体圧をやさしく受け止め、包み込むように分散するクッション構造です。

さらに、長時間の運転では「血流」が非常に重要になります。長時間、一定の部位に圧力がかかると、そこから血行不良が起こり、筋肉の酸欠状態が続きます。それが倦怠感や痛みへとつながる。湯川氏はこのメカニズムを「静かなストレス」と呼び、RAKUNECKではそのストレスを極限まで減らすために、「長時間触れ続けても血流を妨げにくい素材」を厳選しました。接触部のやわらかさと反発力のバランスが、まさにその鍵を握っています。

RAKUNECKは単に「気持ちいい」を狙った設計ではありません。正確には、「気持ちよさが長続きすること」「疲れを引き起こさないこと」に特化した構造なのです。湯川氏の整体メソッドにおける「負担の分散」という視点から見ると、RAKUNECKのクッションは単なる座り心地以上の意味を持っています。それは、頭の重さを一点に預けるのではなく、面で受け止めることにより、首・肩・頸椎への負荷を自然に逃がしていく「反応する支え」です。

また、RAKUNECKには過度な固定感もありません。湯川氏は「サポートとは自由の中にあるべき」と語ります。固定しすぎると、頭を動かすたびに反作用が生じ、逆に筋緊張が高まりやすくなります。そこで、RAKUNECKは微細な動きを許容する「ゆるやかな保持力」を持たせており、結果的に自然な姿勢のまま首が安定するという効果を生んでいます。

この「ちょうどよさ」の追求こそ、湯川メソッド式ヘッドレスト設計の真骨頂です。包み込むように受け止めながらも、圧迫せず、沈みすぎず、支えすぎない。その絶妙な設計が、知らず知らずのうちに溜まっていく首の疲労を静かにほぐしてくれるのです。

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