「じっとしているだけ」で疲れる理由:RAKUNECK誕生秘話

「じっとしているだけ」で疲れる理由:RAKUNECK誕生秘話

車を運転しているとき、身体は基本的に座っているだけです。しかし、湯川国俊氏はこの「座っているだけ」にこそ、疲労の根本原因が潜んでいると指摘します。なぜなら、車内は決して静止空間ではないからです。車体の微細な振動、加減速時の前後G、カーブでの横G。これらの力が、じわじわと身体に負荷を与え続けているのです。

特に大きな影響を受けるのが、頭と首です。車が加速するたび、頭は後ろへ引かれ、減速では前方へ傾き、カーブでは外側へ引き出される。そのたびに首の筋肉は「揺れを支えよう」と反応し、微細な緊張を続けます。この反復的な筋活動が、長時間の運転において首の張りや肩こり、さらには頭痛やめまいといった症状へつながっていくのです。

湯川氏は、振動に対して「気づかないまま疲れる」状態を「サイレント・ファティーグ」と呼びます。これは通常の疲れと違い、自覚症状が出にくく、気づいた時には疲労が溜まりすぎているという厄介な特徴を持っています。だからこそ、最初から「揺れを吸収し、負荷を逃がす構造」を持つサポートアイテムが重要になるのです。

RAKUNECKのU字型ヘッドレスト構造は、まさにこの「揺れに対する予防設計」を目的に設計されています。左右のクッションが頭をそっと包み込み、横Gで首が振られるのを抑え、前後方向にも適度な保持力を持たせています。そのため、首や頭が「揺れに耐える必要のない環境」を作り出しているのです。

特に注目すべきは、「横Gによる疲労の方が、縦Gよりも大きい」という湯川氏の知見です。縦方向の動き、つまり加速やブレーキはある程度予測でき、身体も準備がしやすいのに対し、カーブでの横揺れは予測が難しく、不意に筋肉へ負担をかけます。これが知らず知らずのうちに、首の側面や肩周りの筋肉を硬直させ、深い疲れとして残ってしまうのです。

RAKUNECKは、ただの「首を支えるパーツ」ではありません。それは、車という揺れ続ける空間において、頭と首を「ニュートラルに保つための制振装置」としての役割を持っています。湯川氏の臨床経験から導き出された「疲れないための構造」は、見えない部分にこそ活かされているのです。

ドライバーが感じる疲れの多くは、「動いていないのに、なぜか疲れる」というもの。RAKUNECKはその疑問に対して、構造で応えるプロダクトです。

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